折り紙作品の利用についてのガイドライン私案・2006年8月版

羽鳥公士郎
  1. このガイドラインについて

    このガイドラインは、著作権法を参考にしていますが、著作権法に則ってはいません。そもそも、折り紙作品に著作権があるかどうか、はっきりしません。私の個人的な見解では、一部の折り紙作品は著作物であり、一部の折り紙作品は著作物ではないでしょう。

    このガイドラインは、あくまで私的な意見です。参考になさってください。従う義務はありません。また、ここに書かれていることに従って、その結果トラブルに巻き込まれても、私もほかの第三者もいっさい責任をとりません。もっと信頼できる見解をお望みなら、弁護士に相談してください。

    ここはこう直した方がよいのではないか、という具体的なご意見をお持ちなら、ぜひお寄せください。また、FAQ に加えたい質問も歓迎します。

  2. ほかの人が創作した作品を折る

    自分で楽しむために折る場合、自由に折ることができます。

    許可の要らない例:
    折り紙の本を買ってきて、折って楽しむ。

    特定かつ少数の人を対象に、自分が折った作品を配布・展示する場合、自由に折ることができます。

    許可の要らない例:
    折り紙を折って、居間に飾る。
    折り紙を折って、友人にプレゼントする。

    不特定の人または多数の人を対象に、非営利目的で、自分が折った作品を配布・展示する場合、作品の題名と創作者名を、わかる限り正確に明示してください。許可は必要ありません。

    許可は要らないが注意が必要な例:
    折り紙を折って、学校の行事で無償で配布する。
    折り紙を折って、折り紙と関係のない業種の店頭に飾る。
    折り紙を折って写真を撮り、その写真を非営利目的でウェブサイトに掲載する。

    営利目的で、自分が折った作品を配布・展示する場合、創作者(創作者の死後 50年以内であれば、創作者の遺族)の許可を得てください。創作者の死後 50年以上が経過している場合、許可は必要ありませんが、作品の題名と創作者名を、わかる限り正確に明示してください。

    許可が必要な例:
    折り紙を折って、折り紙と関係のある業種の店頭に飾る。
    折り紙を折って販売する。
    折り紙を折って写真を撮り、その写真を営利目的で使用する。
  3. ほかの人が創作した作品を折っている様子を見せる

    注: 平均的な人が見たときに作品の折り方が分かる場合を除きます。

    非営利目的の場合、自由に折ることができます。可能であれば、作品の題名と創作者名を、わかる限り正確に明示してください。

    許可は要らないが注意が必要な例:
    折り紙を折っているところを家族に見せる。
    無料で見られるパフォーマンスとして折り紙を折り、報酬を受け取らない。
    折り紙を折っているところを撮影し、その一部分を、非営利目的でウェブサイトに掲載する。

    営利目的の場合、創作者(創作者の死後 50年以内であれば、創作者の遺族)の許可を得てください。創作者の死後 50年以上が経過している場合、許可は必要ありません。可能であれば、作品の題名と創作者名を、わかる限り正確に明示してください。

    許可が必要な例:
    パフォーマンスとして折り紙を折り、観客から料金を受ける。
    デモンストレーションとして折り紙を折り、報酬を受け取る。
    折り紙を折っているところを撮影し、その一部分を、営利目的で使用する。
  4. ほかの人が創作した作品の折り方を講習する

    注: 折り図などを使用するときは、下記の該当する項目も参照してください。

    特定かつ少数の人を対象に講習する場合、自由に講習ができます。

    許可の要らない例:
    家族に折り紙を教える。
    数人の友人に折り紙を教える。
    20人程度の折り紙サークルで折り紙を教える。

    不特定の人または多数の人を対象に、非営利目的で講習する場合、作品の題名と創作者名を、わかる限り正確に明示してください。許可は必要ありません。

    許可は要らないが注意が必要な例:
    学校の授業で折り紙を教える。

    営利目的で講習する場合、創作者(創作者の死後 50年以内であれば、創作者の遺族)の許可を得てください。創作者の死後 50年以上が経過している場合、許可は必要ありませんが、作品の題名と創作者名を、わかる限り正確に明示してください。

    許可が必要な例:
    カルチャーセンターで折り紙を教える。
    受講者から料金を受ける講習で折り紙を教える。
    講師が報酬を受け取る講習で折り紙を教える。
  5. ほかの人が創作した作品の折り図などを制作する

    注: ここで言う「折り図など」には、展開図・動画等、作品の折り方を説明するもの、および、平均的な人が見たときに作品の折り方が分かるものすべてを含みます。

    私的使用の範囲であれば、自由に折り図などを制作できます。

    許可の要らない例:
    折り方を忘れないように折り図を描く。

    非営利の教育機関の授業で使用する目的で折り図などを制作する場合、作品の題名と創作者名を、わかる限り正確に明示してください。許可は必要ありません。

    許可は要らないが注意が必要な例:
    自分が描いた折り図を学校の授業で使用する。
    自分が折っているところを撮影し、その全体を学校の授業で再生する。

    自分の著作物に作品の折り方を引用する場合、作品の題名と創作者名を明示してください。許可は必要ありません。

    注: 引用の条件は、自分の著作物と引用する作品とのあいだに主従関係があること、引用に必然性があることなどです。

    許可は要らないが注意が必要な例:
    折り紙についての研究論文に自分が描いた折り図を掲載する。
    折り紙についての研究論文に自分が描いた展開図を掲載する。

    それ以外の目的で折り図などを制作するには、創作者(創作者の死後 50年以内であれば、創作者の遺族)の許可を得てください。創作者の死後 50年以上が経過している場合、許可は必要ありませんが、作品の題名と創作者名を、わかる限り正確に明示してください。

    許可が必要な例:
    折り図を描いて、講習で使う。
    折り図を描いて、友人に配る。
    展開図を描いて、ウェブサイトに掲載する。
    折り図を描いて、販売する。
    折り紙を折っているところを撮影し、その全体をウェブサイトに掲載する。
    折り紙を折っているところを撮影し、その全体を営利目的で使用する。
  6. ほかの人が折っている様子(講習を含む)を記録する

    私的使用の範囲であれば、自由に記録できます。

    許可の要らない例:
    折り方を忘れないようにノートを取る。
    後で家族に見せるために講習を録画する。
    後で家族に見せるためにパフォーマンスを録画する。

    非営利の教育機関の授業で使用する目的で講習を記録する場合、作品の題名と創作者名・講習者名を、わかる限り正確に明示してください。許可は必要ありません。

    許可は要らないが注意が必要な例:
    講習を録画して、学校の授業で再生する。
    デモンストレーションを録画して、学校の授業で再生する。

    それ以外の目的で講習を記録するには、創作者(創作者の死後 50年以内であれば、創作者の遺族)および講習者の許可を得てください。創作者の死後 50年以上が経過している場合、許可は必要ありません。

    許可が必要な例:
    受講時に取ったノートをウェブサイトに掲載する。
    講習を録画したものを販売する。
    パフォーマンスを録画したものを営利目的で使用する。
  7. ほかの人が制作した折り図などを複製する

    注: ここで言う「折り図など」には、展開図・動画等、作品の折り方を説明するもの、および、平均的な人が見たときに作品の折り方が分かるものすべてを含みます。

    私的使用の範囲であれば、自由に折り図などを複製できます。

    許可の要らない例:
    本の中で気に入った作品の折り図をコピーして携帯する。
    ウェブサイトに掲載されている展開図をダウンロードして壁紙(デスクトップピクチャ)にする。

    非営利の教育機関の授業で使用する目的で折り図などを複製する場合、作品の題名と創作者名・折り図などの制作者名を、わかる限り正確に明示してください。許可は必要ありません。

    許可は要らないが注意が必要な例:
    学校の授業で使用するために折り図をコピーする。

    自分の著作物に折り図などを引用する場合、作品の題名と創作者名・折り図などの制作者名・出典を明示してください。許可は必要ありません。

    注: 引用の条件は、自分の著作物と引用する折り図などとのあいだに主従関係があること、引用に必然性があることなどです。

    許可は要らないが注意が必要な例:
    折り紙についての研究論文に折り図の一部を掲載する。
    折り紙についての研究論文に展開図を掲載する。

    それ以外の目的で折り図などを複製する場合、創作者および折り図などの制作者(それぞれの死後 50年以内であれば、その遺族)の許可を得てください。それぞれ死後 50年以上が経過している場合、許可は必要ありませんが、作品の題名と創作者名・折り図などの制作者名を、わかる限り正確に明示してください。

    許可が必要な例:
    折り図をコピーして講習で使う。
    手で描き写した折り図を友人に配る。
    折り図をデジカメで撮影してウェブサイトに掲載する。
    ほかの人のウェブサイトに掲載されている折り図を自分のウェブサイトに掲載する。(リンクを張るだけならかまいません。)
    ほかの人のウェブサイトに掲載されている折り図を印刷して販売する。
    ほかの人が描いた折り図の一部(完成図も含む)を営利目的で使用する。
  8. ほかの人が制作した折り紙作品を撮影する

    注: 展示会場に指示があるときは、その指示に従ってください。

    私的使用の範囲であれば、自由に撮影できます。

    許可の要らない例:
    携帯電話で写真を撮って待ち受け画面にする。

    非営利の教育機関の授業で使用する目的で撮影する場合、作品の題名と創作者名・制作者名を、わかる限り正確に明示してください。許可は必要ありません。

    許可は要らないが注意が必要な例:
    写真を撮って、学校の授業で使用する。

    それ以外の目的で撮影する場合、創作者および制作者(それぞれの死後 50年以内であれば、その遺族)の許可を得てください。それぞれ死後 50年以上が経過している場合、許可は必要ありませんが、作品の題名と創作者名・制作者名を、わかる限り正確に明示してください。

    許可が必要な例:
    写真を撮って焼き増しし、友人に配る。
    写真を撮って、その写真をウェブサイトに掲載する。
    写真を撮って、その写真を営利目的で使用する。
  9. ほかの人が撮影した写真や動画を複製する

    私的使用の範囲であれば、自由に写真や動画を複製できます。

    許可の要らない例:
    本の中で気に入った作品の写真をコピーして携帯する。
    ウェブサイトに掲載されている写真をダウンロードして壁紙(デスクトップピクチャ)にする。

    非営利の教育機関の授業で使用する目的で写真や動画を複製する場合、作品の題名と創作者名・作品制作者名・撮影者名を、わかる限り正確に明示してください。許可は必要ありません。

    許可は要らないが注意が必要な例:
    学校の授業で使用するために写真をコピーする。

    自分の著作物に写真や動画を引用する場合、作品の題名と創作者名・作品制作者名・撮影者名・出典を明示してください。許可は必要ありません。

    注: 引用の条件は、自分の著作物と引用する写真や動画とのあいだに主従関係があること、引用に必然性があることなどです。

    許可は要らないが注意が必要な例:
    折り紙批評の本に作品の写真を掲載する。

    それ以外の目的で写真や動画を複製する場合、創作者・作品制作者および撮影者(それぞれの死後 50年以内であれば、その遺族)の許可を得てください。それぞれ死後 50年以上が経過している場合、許可は必要ありませんが、作品の題名と創作者名・作品制作者名・撮影者名を、わかる限り正確に明示してください。

    許可が必要な例:
    ほかの人のウェブサイトに掲載されている作品の写真を自分のウェブサイトに掲載する。(リンクを張るだけならかまいません。)
    折り紙作品の写真を営利目的で使用する。
    ほかの人が録画した講習の一部分を自分のウェブサイトに掲載する。(リンクを張るだけならかまいません。)
    ほかの人が録画した、作品を折っている様子の一部分を営利目的で使用する。
  10. FAQ

    創作者などの許可を得るには、どうすればいいですか。
    本人に直接連絡をするのは、連絡する方も難しいでしょうし、連絡される方も応対しきれないことがあります。折り図が出版されている場合、出版社に問い合わせてみてください。折り図がウェブサイトで公開されている場合、サイトの管理者に問い合わせてみてください。また、創作者によっては、個人のウェブサイトや日本折紙学会のウェブサイト等で、特定の項目についてあらかじめ許可を与えていることがあります。
    創作者などの許可を得ようとして、いろいろ調べましたが、連絡を取る方法が分かりませんでした。作品を使うことはできませんか。
    本当に十分調べても分からない場合、許可なく作品を使用しても問題ありません。
    自分で作品を創作しましたが、後になって、私の前に別の人がたまたま同じ作品を創作していたことが分かりました。これは私の作品といっていいですか。
    はい。あなたの作品です。あなたの作品として公開することができます。
    ほかの人の作品をアレンジ(折り紙以外のものに翻案することも含む)しました。これは私の作品といっていいですか。
    アレンジの程度によります。
    元の作品とほとんど同じである場合、あなたの作品とは認められません。原作品の創作者の作品となります。作品を公開するには原作品の創作者の許可を得てください。
    新たな創作性が加わっていると見なされれば、あなたと原作品の創作者との両方の作品となります。作品を公開するには原作品の創作者の許可を得てください。
    高度の創作性が加わっており、独立した別の作品と見なされる場合、あなたの作品となります。あなたの作品として公開することができます。
    このガイドラインに違反している人がいます。どうしたらいいでしょう。
    創作者などに連絡して、後のことは任せましょう。そのほかのことをするべきではありません。